妊娠初期の疲労に負けない体力増強法

Nike (M) が登場

妊娠中の疲労で、ぐったりしてしまう人は多い。ありがちな現象ではあるが、かといってただ我慢し続ける必要もない。疲労克服のヒントをNikeの専門家がご紹介。

最終更新日:2022年11月9日
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  • 妊娠初期の疲労が、心理的な要因から起こっている訳ではない。赤ちゃんを成長させようとする母体の変化や、さまざまな妊娠関連のホルモンが混ざり合うことで疲労を感じてしまう。
  • 体力を充実させて妊娠生活を乗り切るには、小さな習慣の変更が役に立つ。食事を少量にして回数を増やしたり、睡眠習慣を改善したりといった日々の心がけだ。
  • 体を動かすことによって、妊婦の疲労回復が促進されることも証明されている。NTCの「Nike (M)ove Like a Mother」プログラムをチェックして、すぐに実践できるお気に入りのワークアウトを見つけよう。

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妊娠初期に起こる疲労の対処法についてエキスパートが解説

*このコンテンツの目的は情報提供と意欲の向上であり、診断、治療、特定の医療に関するアドバイスを意図したものではありません。妊娠前、妊娠中、出産後の健康と安全の維持については、必ずかかりつけ医に相談してください。

妊娠が判明すると、まもなく独特な気だるさが押し寄せる。「妊娠初期の疲れは、言葉で説明し難いような感覚です」と語るのは、カリフォルニア州オークランド在住のアマンダ・ウィリアムズ医学博士(認定産婦人科医)。「妊娠初期は胎児と胎盤が最も急速に成長する時期であり、このような代謝性要求が生じます」とウィリアムズ博士は言う。エストロゲン、プロゲステロン、HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン。胎盤から分泌される妊娠時に特有のホルモン)など特定のホルモンが急激に上昇し、体調が悪く感じてしまう時期でもある。

こう考えてはどうだろうか。この先9か月間にわたって一人の人間を育てるために体が変化しているのだから、元気がなくてソファーから離れられないのも無理はない。ましてや運動などできるはずがないではないかと。この時期は、プロアスリートですら動けなくなるものだ。2人の子を持つアディア・バーンズ(Nikeアスリート、アリゾナ大学女子バスケットボールチーム「ワイルドキャッツ」ヘッドコーチ)は、1人目の妊娠初期のことを思い返し「とにかくひどい疲労感」だったと言う。

そんな妊娠に関連する疲労感を軽減する方法もある。

疲れている自分を受け入れる。

ウィリアムズ博士によれば、「自分の体は驚くべきことをしている」と認めるのが大事。「もっと頑張らなきゃいけないと焦りを感じてしまう人はたくさんいます。でもこの時期は、ただソファに座って胎盤を育てるだけでも大仕事なのだと自分に言い聞かせて」とウィリアムズ博士は言う。ランニングを休止している人でも、身体は毎日5Kを走っているような感覚を体験しているのだ。疲れを感じたら、ただ体を休めればいい。

できれば昼寝をする。

「休息が大切なのはわかっていても、実際に休息時間を見つけるのは大変なこと」と語るのは、ペンシルベニア州ドイルズタウン在住のメーガン・ローゼンフェルド(Nikeトレーナー、Trimester Fit Body創設者)。だからあらかじめカレンダー上で毎日の昼寝時間を確保しておくのがおすすめだ。「15分から20分目を閉じるだけでいい。たとえ深い眠りに落ちなくてもリフレッシュできます」とローゼンフェルドは語る。遠慮なく自分のための時間を取ろう。産後の生活に向けた良い予行練習にもなる(昼寝をすることも、休憩への罪悪感をなくすことも)。

妊娠初期に起こる疲労の対処法についてエキスパートが解説

定期的に食べ、水分を摂る。

栄養豊富な軽食を小分けにして、1日に何度も摂るようにしよう。エネルギーを維持しながら、吐き気を抑えるのに有効だ(ウィリアムズ博士談)。博士のおすすめは、チーズとクラッカー、フムスを塗った全粒粉トースト、ナッツバターを塗ったリンゴのスライスなど。食べ過ぎると眠くなる可能性があるため、空腹でなければ無理はしない(ローゼンフェルド談)。脱水症状が疲労の原因になることもあるので、1日を通してこまめに水分を補給しよう。水を飲む気分になれないときは、レモンやミントを少し加えたり、炭酸水に代えてみるとよいだろう(ローゼンフェルド談)。

睡眠習慣を守る。

妊娠初期におけるホルモンの変化と、妊娠で生じるストレスとが相まって、質の高い睡眠を確保することが難しくなってくる。そう語るのは、メリーランド州ボルチモア在住のグレース・ピエン医学博士(ジョンズ・ホプキンズ病院の睡眠医学フェローシップディレクター兼助教授)だ。妊娠初期におけるホルモンの変化に妊娠のストレスが加わり、疲れだけでなく吐き気も感じるときは、良い睡眠など夢のまた夢に思えてくるかもしれない。就寝前に照明を暗くし、リラックスできる音楽を聴き、電子機器の画面を見ないようにするのが安眠のコツだ。寝る時間が来たことを脳に知らせるための習慣である。

睡眠時の吐き気を抑えたいなら、夜は胃壁を刺激する酸性の食べ物を避けること。またクラッカーを枕元に置いておいたり、冷蔵庫に酢漬けのショウガ(寿司に付いてくるガリなど)などを用意しておくことで、突然のむかつきを抑えられることもある(ウィリアムズ博士談)。

体を動かす。

医師に禁じられていない限り、少しでもいいから体を動かそう。体を少し目覚めさせ、血糖値をコントロールする手助けとなることで、エネルギーの低下を抑えてくれる。「ただ横になっていたい日でも、ちょっとだけ散歩してみましょう。たった10分でも構いません。ときには想定より長い時間を歩ける日もあるでしょう」とローゼンフェルドは語っている。

運動する意欲が湧いてこない日(そんな日があるのも当たり前)は、数分間の腹式呼吸で体幹と骨盤底を強化できる。腹式呼吸は、自分の体調に耳を傾けるマインドフルネスな状態に導いてくれる。胸郭を広げ、骨盤底をリラックスさせながら息を吸おう。そして息を吐きながら、腹部と骨盤底を引き締める。

妊娠初期は、特に厄介な疲労を感じがちな時期。そんな事実を理解するだけでも、日々の辛さは和らげられるだろう。ここを乗り越えれば、きっといつもの自分を取り戻せるはずだ。

文:レイチェル・ラブキン・ピーチマン
写真:ビビアン・キム

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公開日:2022年11月18日

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