8つの車輪の上で本当の自分を見つける

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自らを「はみ出し者」と呼ぶ人々が集まったローラースケートチームは、コミュニティを通してスポーツを安全に楽しめる場所を生み出している。

最終更新日:2021年4月26日

「最高のチームメイト」は、スポーツと社会の変革に挑んでいるチームやクラブを紹介するシリーズ。

最近になって、ローラースケートの人気が復活の兆しを見せている。だが、このスポーツを長年にわたってカリフォルニア州ロングビーチで楽しむエネルギッシュなスケーターのグループに尋ねれば、復活などではなく、常に人気はあったと答えるだろう。世界が危機的な状態に陥ったことにより、以前よりも多くの人がローラースケートに目を向けるようになっただけのことだ。定期的にグループの活動に参加するキアナは、「屋外スポーツしかできない状況になって、多くの人が新しいことを学ぶため、外に出るため、ロックダウン中に自由を見い出すためにローラースケートに関心を持つようになった」と語る。このアスリート集団は、団結することでローラースケートとスタイルの限界に挑戦する。多くのローラーリンクや屋内施設が閉鎖となって以来、チームはストリートやレインボーカラーで飾られた裏庭のスロープに活動の場を移している。

しかしながら、友達のグループが定期的にローラースケートをする裏庭や脇道は、チームの活動拠点のほんの一部にすぎない。オンラインでは、世界中のローラースケーターたちの参加によってコミュニティが成長し続ける。彼らは体とジェンダーをありのまま受け入れる姿勢、多様性を尊重する姿勢、自信を持つことを促進するというミッションのもと、ビデオ電話やソーシャルメディアを通じて世界とつながり、新しいトリックの習得や動きの改善に取り組むほか、お互いをサポートし合っている。目的や見た目など、従来のアスリートの定義に当てはまらないと感じるチームのメンバー全員にとって、このスポーツは安全な避難場所なのだ。「励ましたり応援したりすることで、他のスケーターに対する愛情を表現できる」とチームのメンバーの1人、ジェスは語る。「愛情を示すことは、多様性の受け入れを示すこと。歓迎されていると感じてもらえるよう、腕と心を大きく開いて相手を迎え入れている」。グループの中には幼少期にローラースケートで転んで恥をかいた経験を持つメンバーも数人いるが、大人になって再び挑戦したことがトラウマの克服に役立ったという。ジェスは「ここでは笑われる代わりに応援してもらえる」と語る。

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スケーターの紹介

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レベル
地元でも世界的なコミュニティの中でもリーダーを務める29歳のレベルは、「Queer Girl Straight Skates」と呼ばれる包括的なソーシャルメディアプロジェクトを展開している。ポッドキャストの「Skate Date」もその1つだ。これは、彼女が経験してきたように、ローラースケートを通じて自信を高めることを目標に掲げ、世界中のスケーターたちを団結させる目的で配信されている。「ローラースケートを始めた時、コミュニティはありのままの私を受け入れてくれただけでなく、私の体はすごいスキルを身に付ける上で力強いツールになると言ってくれた」

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ショーブ
ショーブは34歳のアーティスト。Moxi Skatesのスタッフで、レベルのパートナーだ。ローラーダービーのオリエンテーションで知り合った2人は、古着屋で見つけた服を着てスロープやストリートでスケーティングをするのがお気に入り。「パンデミックが終わる日が待ち遠しい。数百人のスケーターを集めて、ロングビーチで大規模なイベントをするつもりなんだ」とショーブは語る。「以前のような一体感がなくてさみしいけど、生活が元に戻ったら、ローラースケートに対するチームの思いは本当にすごいものになると思う!」

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ジェス
28歳のジェスは、ショーブの紹介でローラースケートを始めた。「ヒルボム(ほとんどブレーキをかけずに下り坂を滑ること)のやり方を教えてあげるって言われたんだ」。最終的に挑戦してみることになったが、やろうと決めるまでには多くの励ましが必要だったという。「アスファルトに投げ出されてしまうと思ったから、怖さで体が震えたし、涙も出た。でも、やってみると平気だった」と彼女は振り返る。最近はリラックスして滑ることを重視しているという。「ボウルの周りをクルージングして、時々小さなトリックを入れる程度。落ち着いた感じでやりたいし、急いでクルージングはできないから」

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エストロ・ジェン
オンラインストア、Moxi Roller Skatesの創設者のエストロ・ジェンは、幼少期からスケートコミュニティに関わってきた。スケーターに対する揺るぎないサポートは誰の目にも明らかだが、本当に目を引くのは、彼女が空中で見せるトリックだ。(ローラースケートを履いていない時のエストロ・ジェンは、莫大な予算をかけたハリウッドのスーパーヒーロー映画に出演するプロのスタントウーマンだ。)「私たちは真剣に取り組んでいるから、居心地の良い状態でいることが本当に大切。それに、周りに応援してくれる友達がいれば、良い気分をキープするのがとても簡単になる」と彼女は語る。「ローラースケートは絶対に未来の定番シューズになると思う」

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キアナ
ローラーダービーがきっかけでローラースケートを始めたキアナは、Moxi Skates Teamのビデオを見て公園で活動するようになった。チーム内では若手の23歳。熱烈に仲間を応援し、独自のエネルギーを放つ存在でもある。カラフルなピエロのメイクをして滑ることが多く、誰にでも主張すべき個性があるのだと暗に伝えている。「ローラースケートは、楽しみながらストレスを発散し、独創性を発揮する手段です」

この記事内に登場した名前や経歴の一部は、プライバシー保護のため変更されています。

ビデオ:エリン・パトリック
写真:デヴィッド・エリオット
文:トリスタン・マカリスター

報告:2020年11月

公開日:2021年4月18日

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