ワークアウトは週何回行うのがベスト?

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トレーニングの頻度は、高ければ良いとは限らない。 1週間に何日ワークアウトを行うべきかを、目標に応じて判断する方法をチェックしよう。

最終更新日:2022年7月27日
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ワークアウトは週に何日すべきか?

ワークアウト後の高揚感を知ってしまったら、毎日ジムに行きたくなるかもしれない。 しかし、ワークアウトは頻繁に行うほど良いとは限らない。 休息日は不可欠だ。

それでは、どれくらいの頻度でトレーニングするのが理想的なのだろうか? それは、体力レベルと目標(そしてスケジュール)によって異なる。 減量しようとしている初心者もいれば、筋力や持久力の強化に取り組んでいる経験豊富なアスリートもいる。 限られた時間でワークアウトに励み、期待どおりの効果を得る方法をチェックしよう。

どれくらいの頻度でワークアウトを行うべきか?

トレーニングの量や負荷が不十分だと、効果は得られない。 筋肉に微細な損傷を与えるのに十分な負荷を体にかけ、筋肉の修復と成長のプロセスを誘発する必要がある。

「FIITの原則」と呼ばれる以下の4つの要素を考慮し、トレーニングの頻度を調整しよう。

  1. 頻度(Frequency):確実にワークアウトを行えるのは1週間に何日か?
  2. 強度(Intensity):目標を達成するためにどれくらい体に負荷をかける必要があるか?
  3. 時間(Time):どれくらいの時間ワークアウトを行うか? 何回、何セット行う必要があるか?
  4. 種類(Type):有酸素運動か、筋力トレーニングか? 長距離のランニングか、ダンベルを使った高負荷ワークアウト(HIIT)か?

エクササイズの種類によって、リカバリーにかかる時間は異なる。 通常、強度が低い有酸素運動(最大心拍数=MHRの70-80%)は連日行っても問題ない。 低強度のアクティビティでは筋肉の損傷が少ないため、リカバリー時間が短く済む。

MHRの80%以上で行う無酸素運動の場合、もっと長時間のリカバリーが必要だ。 高負荷トレーニングであるHIITやヘビーリフティングを行うと、筋肉により大きな損傷が生じる。

また、低強度のエクササイズの場合でも、運動時間を考慮する必要がある。 運動時間も強度の一要素と見なすことができるからだ。

1週間に6日エクササイズを行おうとしているなら、オーバートレーニングを回避するために、強度を下げる必要がある。 反対に、1週間に3日しか時間を確保できないなら、期待どおりの効果を得るのに十分な強度にしなければならない。

有酸素運動は1週間に何日行うのがよいか?

有酸素運動には、ランニング、ウォーキング、サイクリング、ダンス、水泳などのさまざまなアクティビティがある。 これらの身体活動は、心臓と肺の働きを促し、その両方の健康状態を改善するために役立つ。

それでは、有酸素運動はどれくらい行う必要があるのだろうか? 『Physical Activity Guidelines for Americans』(アメリカ人のための身体活動ガイドライン)では、成人は1週間あたり150-300分の中強度のエクササイズ、または75-150分の高強度のエクササイズを行うことが推奨されている。 1日あたり20分のウォーキングに分けても、25分のHIITトレーニング3回にまとめてもよい。

筋力トレーニングは1週間に何日行うのがよいか?

ボディビルのアスリートは、多くの場合、各筋肉を1週間に1回トレーニングする。 通常、彼らは長時間かつ高強度のワークアウトを行うが、ワークアウト後に筋肉が回復するための時間をたっぷり取る。

2016年11月に『Sports Medicine』で発表されたメタ分析では、筋肉を成長(肥大)させるには各筋肉群を週2回トレーニングするのが最適であるとされている。 『Physical Activity Guidelines』では、全身のワークアウトを週2回行うことが推奨されている。

また、2018年12月に『Sports Medicine-Open』で発表されたメタ分析では、短時間かつ少量のワークアウトを最大で週6回としている。

果たして、どれが良いのだろうか? 2019年7月に『Journal of Strength and Conditioning Research』に掲載された研究では、低頻度のトレーニング(LFT)と高頻度のトレーニング(HFT)を比較し、統計的に大きな差はないことが判明した。 8週間後にはどちらのグループでも筋肉の量と強さ(ベンチプレスとスクワットで測定)が増し、体脂肪が減少した。

過度なワークアウトの危険性

「多ければ多いほど良い(more is better)」という表現があるが、 ことワークアウトに関しては必ずしも当てはまらない。

ワークアウトの頻度が高すぎると、筋肉を修復する時間を十分に確保できず、オーバートレーニングに陥り、成長が妨げられる可能性がある。 ワークアウト後は筋肉が損傷し、疲労しているが、 リカバリー中に筋肉が修復されて強くなり、次回のエクササイズでは同程度の刺激に耐えられるようになる。

しかし、トレーニング後のリカバリーが不十分だと、心血管系の健康状態、筋肉量、筋力が低下する。

筋肉は、ハイパートロフィー(筋肥大)によって増加する。これは、エクササイズ中に裂けた筋肉がリカバリー中により大きくて強い筋肉に再形成される生物学的プロセスだ。 このサイクルを妨げ、適切なリカバリーを阻害すると、筋線維が委縮する可能性がある。

また、過度なエクササイズは減量の妨げになることもある。 トレーニングをしすぎるとコルチゾールが急増し、特に顔と腹部の脂肪貯蔵が促進される。 さらに、空腹ホルモンであるグレリンとレプチンも急増し、食べ過ぎにつながる可能性がある。

休息日を設けることは、リフレッシュしてパフォーマンスを高めるために重要だ。 身体の声に耳を傾け、フィットネスルーティンを慎重に管理しよう。 のんびりと散歩してアクティブリカバリーを行っても、丸一日身体活動をせずに体を癒してもよい。

長期間ハードなトレーニングに取り組んでいる場合は、8-12週間しっかりと筋力トレーニングを行った後に、軽いまたは簡単なワークアウトを行うディロード(積極的休養)の週を設けよう。

ワークアウトは週に何日すべきか?

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公開日:2021年12月31日