ランニングとサイクリングの比較:それぞれのメリット

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ランニングとサイクリングを比較。消費カロリー、関節への負担、使用する筋肉、怪我の予防などの面からメリットを比較して、目標に合った適切なワークアウトを選ぼう。

最終更新日:2026年4月13日
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ランニングとサイクリング、自分に合っているのはどっち?

ランニングとサイクリングは、世界で最も人気のある有酸素運動の一つであり、それには十分な理由がある。ランニングはハイインパクトで体重を支える運動であるのに対し、サイクリングはローインパクトで関節に優しいなど、それぞれに独自の特徴があるが、クリーブランド・クリニックによると、どちらも大筋群を使い、心拍数を効果的に上げ、肺機能を改善し、メンタルヘルスを整える効果があるとのこと。

しかし、忙しいスケジュールの中で、どちらか1つだけに集中する時間しかない場合、どちらを選ぶべきか?全体的にどちらか一方が優れているというわけではないが、自分に合った選択肢があるかもしれない。ここでは、その選択に役立つポイントを紹介しよう。

この記事のポイント

  • ランニングは同じくらいの運動強度でも、1分あたりの消費カロリーがわずかに多いことが多い。
  • サイクリングは低負荷の運動なので、膝や関節への負担が少ない。
  • どちらも心肺機能と持久力を向上させる。
  • サイクリングは自転車など道具が必要だが、ランニングは必要な道具が最小限で済む。
  • カーディオに最適なのは、継続して取り組める方だ。

ランニングのメリット

ランニングとは?ケンブリッジ英語辞典では、かなり広義に「スポーツとして、または娯楽として、走ってどこかへ素早く移動する活動」と定義されている。つまり、ジョギング、トレイルランニング、トレッドミルランニング、短距離走、ロードランニングはすべてランニングに該当する。

「ランニングフォームに注意を払い、短期間で距離を伸ばしすぎないことが重要ですが、ランニングは多くの人にとって非常に取り組みやすい運動です」と語るのは、スポーツ医学を専門とする整形外科医のティモシー・ミラー博士(オハイオ州立大学ウェクスナー医療センター所属)。「結局のところ、自分のニーズに合ったシューズ以外に必要な装備はほとんどありません。ゆっくりと始めて徐々にメリットを積み重ねていくことができます」と博士は続ける。そのメリットには次のようなものがある。

  • 骨密度の改善:シダーズ・サイナイ医療センターによると、ランナーはウォーキングをする人よりも骨形成ホルモンの濃度が高いことが分かっている。これにより、骨へのカルシウムの取り込みが増加し、骨密度が高まる。一方、研究によると、サイクリングは骨密度の増加をもたらさないか、場合によっては骨密度を低下させることが分かっている。
  • 時間効率の向上。ミラー博士によると、良質でサポート性の高いシューズ以外に、ランニングに必要なギアはほとんどない。トレッドミルを使いたいけど持っていないという場合を除けば、たいていはどこにいても走ることはできる。
  • 衝撃負荷による下半身の筋肉の強化:衝撃を吸収し、前方への推進力を得るために、体はランニング中、臀筋、大腿四頭筋、ハムストリング、ふくらはぎなど、下半身の複数の筋肉を鍛える

Progress in Cardiovascular Diseases』誌に掲載された研究では、ランニングは「長寿のための重要なライフスタイル医学」と呼ばれている。これは、性別、年齢、体重、健康状態に関係なく、慢性疾患の予防に大きな健康上の利益をもたらすからだ。

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ランニングとサイクリング、どちらがカロリー消費や脂肪燃焼に効果的か?

オハイオ州立大学によると、30分のランニングは2時間のサイクリングよりも多くのカロリーを消費する。つまり、脂肪燃焼にはランニングの方がわずかに有利だが、大きな差はない。また、ランニングでもサイクリングでも、カロリー消費に最も影響するのは運動の種類そのものよりも、運動の強度や時間だ。

消費カロリーさまざまな要因で変わり、同じ運動でも強度によって差が出ることを覚えておくことが重要だ。たとえば、自転車でのスプリントトレーニングは、軽いジョギングよりも多くのカロリーを消費する可能性がある。

持久力をより早く向上させるのは、ランニングとサイクリングのどちらか?

どちらも有酸素能力を高めるため、持久力向上に有効だ。ただし、ランニングは全身を使うため心拍数がより早く上がり、多くの人にとってやや有利と言える。

サイクリングのメリット

サイクリングといえば、屋内のフィットネスバイクや、屋外の道路、トレイル、山道など、自転車を使ったあらゆる形態のものが考えられる。

「サイクリングは、激しいレース志向のスポーツから、持久力を徐々に構築し、単に楽しむためにのんびりと行うアクティビティまで、実に多岐にわたります」と語るのは、カンザス州マンハッタンのトレイン・アブソリュートでUSA Cycling認定コーチを務めるCSCSのガレット・シーキャット。「サイクリングは、目標に応じて高度にカスタマイズできる運動です」とガレットは続ける。サイクリングの主なメリットは次のとおり。

  • 初心者や怪我から復帰する人にも適している。関節への負担が少ないため、怪我で苦しんでいるアスリートには、安全に持久力を回復させるためにサイクリングが推奨されることが多いとミラー博士は述べている。また、エクササイズ初心者にとっても良いスタート地点になるとミラー博士は付け加える。
  • 筋肉の持久力を高める。サイクリングは、中程度または激しいペースでの長時間の運動セッションが可能なため、特に下半身の持久力向上につながると、ガレットは述べている。

Frontiers in Sports and Active Living』誌に掲載された研究によると、サイクリングは全体的に心血管疾患や2型糖尿病のリスクを低下させ、メンタルヘルスとウェルビーイングにもプラスの効果があることが示されている

サイクリングは膝にやさしいか?

ペダルをこぐ動作は、ランニングに比べて足首・膝・股関節への負担が非常に少なく、関節の健康に適した運動だ。また、この動きによって関節内の滑液の循環が促される。滑液は関節の自然な潤滑剤であり、衝撃を吸収する役割もある。

共通のメリット

ランニングとサイクリングには、それぞれに固有のメリットに加えて、共通するメリットもいくつかある。

  • 有酸素性基礎能力を向上させる。これは、酸素を効率的に使用する身体能力であり、持久力の基礎となる要素だ。米国保健福祉省によると、有酸素性基礎能力を強化することで、特定の慢性疾患の発症リスクを減らすことができるとのこと。ランニングやサイクリング、そして心拍数を上げるその他の運動は、この種の持久力を高めるのに役立つ。
  • メンタルヘルスと認知機能の向上。サイクリングやランニングなどの有酸素運動は、体に良いだけでなく、脳とその機能にも大きなメリットをもたらす。神経科学の研究では、運動は記憶力、注意力、学習能力、その他の機能の向上につながることが示されている。多くの研究で、有酸素運動と感情のコントロールの間には強い関連性があることが示されている
  • 免疫機能の向上。定期的な有酸素運動、特にランニングやサイクリングのように中程度から高強度の運動は、気道から細菌を排出し、一時的に体温を上昇させて免疫機能に有益な効果をもたらし、全身の炎症を軽減し、血行を改善して免疫細胞を活性化させるなど、免疫機能を向上させる。

ランニングもサイクリングも調整やステップアップがしやすい、とミラー博士は付け加える。たとえば、マラソンのトレーニングからランニングを始めたり、160キロのサイクリングからサイクリングを始めたりすることはない。まずは短い距離をゆっくり走ったり漕いだりして、そこから徐々に距離やペースを伸ばしていく。

ランニングとサイクリングが関節の健康に与える影響

ランニングは体に衝撃を与えるためストレスになることもあるが、最終的には骨密度の向上につながる。サイクリングは関節への負担が少ないため、ローインパクトの運動を取り入れたい人に向いている。

Nikeトレーニングプランで目標を設定し、モチベーションを維持する

着実に前進するための近道、それは目標の設定だ。Nikeでは、一人ひとりに最適な目標を無理なく設定している。ランニング初心者にも、久しぶりに再開するランナーにもぴったりのプラン、「初心者向け」、「5K」、「10K」、「ハーフマラソン」、「マラソン」の各プランが用意されている。

ランニングとサイクリング:筋肉の働き方

  • ランニング:臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、体幹を使い、全身の安定性をサポート
  • サイクリング:大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングスを使い、関節への負担は少ないが、抵抗による筋疲労が大きい

怪我に関する注意事項

どのスポーツでも同様に、怪我をする可能性があることを念頭に置いておく必要がある。ランニングでよくある怪我には次のものがある。

  • シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
  • 膝の肉離れ
  • 足底筋膜炎
  • 疲労骨折

「ランニングでよく見られる怪我の多くは、フォームの悪さやペースの速さ、あるいはその両方に起因しています」とミラー博士。「スピードアップや長距離を走ったりすることに熱中しがちですが、ランニングのレベルアップに体が適応するには時間が必要です」と博士は続ける。

サイクリングでは関節への負担が軽減されるため、関節を保護する効果があると言えるが、だからといって怪我のリスクがないわけではない。最も一般的なものは次のとおり。

  • 膝蓋大腿疼痛
  • アキレス腱炎
  • 腰痛
  • 自転車のフィット不足による首や肩のコリ

「過剰なランニングによる怪我と同様に、サイクリング関連の問題は、過剰なトレーニングが原因で起こることが多い」とガレットは言い、「具体的には、サイクリングは『体に負担が少ない』ので、休息日を設ける必要はないと思うかもしれません。しかし、それは怪我につながる可能性があります。特に、体に不具合が生じたときに、体が発するサインに注意を払わない場合はなおさらです」と続ける。

ランニングとサイクリングに必要な道具は?

ランニングにはシューズとエクササイズウェアが必要で、フィットネスウォッチやアプリなどのギアは任意だ。サイクリングには自転車、ヘルメット、エクササイズウェアが必要で、サイクリングシューズなどのギアは任意となる。

初心者には、ランニング、サイクリングのどちらが取り組みやすいか?

初心者に合う運動は、好みなどいくつかの要因で変わる。一般的に、ランニングは必要な道具が少なく、ほぼどこでもできるため、初心者が始めやすい。サイクリングは身体への負担が少なく取り組みやすい場合もあるが、道具が必要になる。

どちらを選ぶべきか

どちらを選ぶかは、好みから身体的な配慮まで、さまざまな要因によって異なる。

  • スピード、カロリー消費、骨密度、手軽さを重視するならランニングを選ぼう。必要な道具が少なく、手軽に始められるスポーツとしてもランニングは適している。
  • 関節に優しく、ローインパクトで、持久力を高めるセッションを長く行いたいなら、サイクリングがおすすめだ。怪我からの回復期には、サイクリングも効果的である。

ランニングとサイクリングを組み合わせるとき

どちらか一方だけを選んでずっと行う必要はない。トライアスロンのトレーニングが示すように、クロストレーニングには両方の運動のメリットを得られる大きな利点がある。ランニングとサイクリングを切り替えることで、運動が単調にならず、両方のモチベーションも高めやすい。

「運動を選ぶ際に、楽しさを最後の項目にしてはいけません」とガレットは言い、「むしろ、楽しさを最優先に考えるべきです。なぜなら、本当に楽しめる運動の方がモチベーションを維持できるからです」と続ける。

よくある質問

サイクリングはランニングよりも関節にやさしい?

はい。サイクリングは関節に負担や重量をかけないため、足首、膝、腰にやさしいとガレットは言う。だからといって、ランニングが関節に悪いというわけではない。実際、研究ではランニングと関節炎の間に直接的な関連性はないことが示唆されている。しかし、関節に問題を抱えている人は、既存の関節の問題を悪化させることなく、筋力とスタミナを鍛える方法としてサイクリングを勧められるが多い。

サイクリングとランニングでは、どちらが早く持久力を高められる?

この答えは、どのような種類の持久力を鍛えたいかによって異なる。ミラー博士によると、ランニングは心肺機能をより強く活性化させるため、心血管系の持久力をより早く鍛えることができる。一方、サイクリングは長時間の走行で安定したペースを維持しやすいため、特に下半身の筋持久力をより早く高める傾向があると、博士は付け加えている。

脂肪燃焼にはランニングとサイクリングどちらがいい?

一般的に、ランニングは衝撃や体重負荷がかかる運動で筋肉の動員も多いため、1分あたりの消費カロリーが多い。サイクリングはランニングよりも消費カロリーが少ないが、長距離走行ではランニングと同等かそれ以上になることもある。

ランニングとサイクリングに必要な道具は?

ランニングにはランニングシューズとエクササイズウェアだけで十分だが、サイクリングには自転車、ヘルメット、エクササイズウェアが必要になる。

文:エリザベス・ミラード

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公開日:2026年4月13日