定期的な運動が心身にもたらす5つのメリット
健康とウェルネス
エクササイズがもたらす科学的根拠に基づく健康上のメリットをチェックしよう。心臓や脳の健康状態の向上から、気分や睡眠の改善、寿命の延長まで、そして必要な運動量もご紹介。
定期的な運動は、心身ともに大きな健康効果をもたらす。心血管系を強化し、代謝を改善し、 メンタルヘルスと脳機能を向上させ、睡眠の質と長寿をサポートする。
メアリー・フリー・ベッド・スポーツ・リハビリテーションのトッド・バッキンガム博士(主任運動生理学者)はこう語る。「運動の効能を錠剤にできたら、世界で最も広く処方される万能の薬になるでしょう」
短時間の運動でも感情的な幸福感を向上させることができ、身体活動による効果はすぐに現れる。以下では、運動の主な健康上のメリット、実際に必要な運動量、そして安全に自分に合ったフィットネスプログラムを始める方法について説明しよう。
概要:運動が健康にもたらす主なメリット
- 心血管系をサポートし、VO₂ max(最大酸素摂取量)を向上させる
- 血圧を下げ、LDL/HDLコレステロールのバランスを改善
- インスリン抵抗性を軽減し、2型糖尿病のリスクを低下させる
- 加齢に伴う筋肉と骨のミネラル密度の維持に役立つ
- 神経可塑性、記憶力、認知機能を強化する
- 免疫系の活動を促進し、炎症を軽減
- 睡眠の質、エネルギー、概日リズムを改善
- 健康的な体重と長寿をサポート
必要な運動量
定期的な運動はすぐに効果をもたらす。運動による健康上のメリットを効果的に得るために、ほとんどの成人は次のことを目指す必要がある。
- 中程度の有酸素運動(例:早歩き、サイクリング、軽いジョギング)を週に150分
- または、高負荷の有酸素運動を75分
- さらに、全身を使った筋力トレーニングを週2回以上
たとえ少量の運動でも、身体活動のメリット、特に気分、エネルギー、代謝の健康に良い効果をもたらす。
運動がもたらす体の健康へのメリット
継続的な運動は、心臓、肺、そして生命維持に必要なその他の器官系を強化する。
1. 心臓の健康をサポートする
心臓病は世界的に見ても 主要な死因 だが、定期的な有酸素運動は予防に最も効果的な手段の一つだ。
「心臓の筋肉群も、他の筋肉と同じようにできています。定期的に心臓を鍛える運動をすれば、強くなるのです」とバッキンガム博士は言う。
神像が強くなると 1回の鼓動でより多くの血液を送り出し、動脈への負担を軽減し、心臓発作や脳卒中を予防するための重要な要素である血圧を下げるのに役立つ。
2. 代謝の健康と健康的な体重をサポートする
運動は、体内のブドウ糖利用効率を高め、インスリン抵抗性を軽減し、2型糖尿病のリスクを低下させる。また、1日のエネルギー消費量を増やすことで、健康的な体重管理をサポートする。
米国国立糖尿病・消化器・腎臓疾患研究所(NIDDK)によれば、過体重や肥満の人は、体重の5〜7%を減らすだけでも 糖尿病のリスクを大幅に減らすことができるとのことだ。
3. 骨を強化し、骨粗しょう症を予防する
加齢とともに自然に低下する骨密度を維持するには、体重負荷をかける運動が効果的だ。
「体重負荷をかける運動は、背骨の垂直方向に力をかけることになるため、骨を作るプロセスの引き金になるのです」と語るのは、理学療法士(DPT)、認定ストレングス&コンディショニング専門医(CSCS)、整形外科の認定専門医を務めるブレンダン・カーク。
筋力トレーニング、ジョギング、階段の昇降、テニス、ヨガなどの活動は、すべて骨粗しょう症のリスクを軽減するのに役立つ。
4. 免疫機能を高める
運動は、免疫細胞がより効果的に循環するのを助け、病原体を識別する能力を高め、身体の防御力をサポートする。
『British Journal of Sports Medicine』に掲載された2021年の研究では、定期的に運動した人は新型コロナウイルスの合併症が少ないことがわかった。
適度な運動が重要だ。休憩なしで極端に高いトレーニング負荷をかけると、一時的に免疫力を弱める可能性がある。
5. 長寿をサポートする
長期的な研究では、継続的な運動が寿命を大幅に延ばすことがわかっている。長寿のための運動は、炎症を軽減し、ミトコンドリアの健康を維持し、加齢に関連する重要なシステムをサポートするのに役立つ。
運動がもたらすメンタルヘルスへのメリット
運動は、気分を調節し、ストレスを軽減し、精神的な回復力をサポートすることで、感情的な幸福感を向上させる。
定期的な運動は、気分の改善や不安の軽減に関連する脳内化学物質であるエンドルフィン、セロトニン、ドーパミンのレベルを高める。また、コルチゾールのようなストレスホルモンのレベルも低下させる。
メイヨークリニックによると、これらの変化はうつ病や不安の症状を軽減するのに役立つ可能性がある。
脳と認知機能へのメリット
運動は神経可塑性、つまり脳の成長、適応、そして鋭敏さを維持する能力を促進する。
「体を動かすことは、体の健康に役立つだけでなく、脳にも極めて大きな効果があります」とバッキンガム博士は言う。
運動は次のような効果をもたらす。
- 記憶力と学習能力の向上
- 実行機能と集中力の向上
- アルツハイマー病を含む認知機能低下のリスク低減
2025年のJAMDAの研究では、中程度から高負荷の運動 は、その量に関わらず認知症のリスクを低減することが示されている。
睡眠とエネルギーのメリット
運動は睡眠の質を改善し、健全な概日リズムをサポートする。定期的な運動は次のような効果をもたらす。
- 寝つきが良くなる
- より長く眠れる
- 深く回復力のある睡眠を増やす
睡眠が改善されると、日中のエネルギー、集中力、気分の安定に直接つながる。
日常生活の機能と怪我の予防
筋肉が強くなり、可動性が向上すると、体が動きやすくなり、怪我のリスクが軽減される。
運動をしないと、成人は30歳頃から10年ごとに筋肉量の3~8%を失い、60歳を過ぎるとその速度は加速する。
筋力トレーニングと可動性を高めるトレーニングは、バランス、協調運動、機能的筋力の維持に役立つ。これらはすべて、自立した生活を送るために不可欠なものだ。
「筋肉を鍛えることで、転倒リスクを減らせます」とバッキンガム博士は述べている。転倒は、高齢者の怪我予防において最も重要な要素の1つだ。
運動の種類とそのメリット
複数の運動を組み合わせることで、心臓や肺、筋肉、骨など、すべての主要なシステムをサポートすることができる。
- 有酸素運動(ランニング、早歩き、サイクリング):心血管系、VO₂ max、代謝の健康をサポートする
- 筋力トレーニング(ウェイト、バンド、自重トレーニング):筋肉を増強し、関節をサポートし、骨密度を高める
- 柔軟性と可動性(ヨガ、ストレッチ):可動域を広げ、怪我のリスクを軽減する
- 高負荷インターバルトレーニング(HIIT):心血管系のフィットネスと代謝機能を効率的に向上させる
- バランスと安定性のトレーニング:転倒予防と運動制御の向上に役立つ
安全に始める方法
- 最初は10~15分の短時間で、無理なく続けられるセッションから始めよう。
- 一度に増やす項目(強度、継続時間、頻度)は1つだけにして、徐々に強度を上げる。
- 3~5分間の軽い運動でウォームアップする。
- 筋力トレーニング中は、正しいフォームを心がける。
- 同じ筋肉群の筋力トレーニングセッションは、48時間の間隔を空ける。
- 慢性疾患を患っている場合や、怪我の回復期の場合は、医療機関に確認しよう。
エクササイズに関するよくある質問
健康上のメリットを得るには、どのくらいの運動が必要?
ウォーキングから健康上のメリットを得ることはできる?
運動を始めるのに遅すぎるということはない?
運動による健康上のメリットはどれくらいの期間で実感できるようになる?
気分やエネルギーの改善はすぐに感じられるかもしれない。筋力と筋肉の増加は通常2〜3週間以内に始まり、8〜10週間後に目に見える変化が現れる。心血管系の改善は1週間以内に現れることがある。
ガイドラインを満たせないとしても、少しの運動は役に立つ?
お任せを。たとえ10分間のセッションでも、代謝、気分、血行、可動性を改善することができる。運動量を増やすと、より多くのメリットが得られる。