ランニングを上達させる方法:コーチが認める6つのヒント
スポーツ&アクティビティ
フォーム、トレーニング計画、筋力、回復についてのエキスパートのアドバイスを紹介。速く、長く、ケガを減らして走れるようになる。
ランニングの上達は、より速く走れるようになり、疲れにくく長い距離を快適に走れるようになり、効率的に回復しながらケガのリスクを下げること。
初心者ランナーから5K、10K、ハーフマラソンを目指す経験者まで、進歩の鍵は有酸素能力(VO₂max)の向上、乳酸閾値(乳酸が蓄積し疲労が現れる前に維持できる最速ペース)の引き上げ、テンポや歩幅などフォームの改善、そして筋力トレーニングや回復で体を支えることにある。
つまり、ランニングの上達は走行距離を増やすことではなく、よりスマートなトレーニングにある。
概要:ランナーが実際に上達する方法
- 継続的なトレーニングが、有酸素能力とランニング効率を時間をかけて高める。
- スピード練習と坂道トレーニングがVO₂maxと乳酸閾値を向上させる。
- 筋力トレーニングが股関節の安定筋、臀部、ふくらはぎを支える。
- 回復と休養日が適応とケガの予防に不可欠。
ランニング上達のステップ(順序で解説)
- 週ごとのランニング習慣を安定させる。
- フォーム重視のスピード練習(全力ダッシュではないストライド)を取り入れる
- 坂道を使ってパワー、ストライド、持久力を高める。
- 構造化されたスピード練習と、自由なスピードプレーを組み合わせる。
- ランニングを筋力トレーニングやクロストレーニングで支える。
- 回復を意識的に行い、体が適応できるようにする。
1. まずは「継続」を最優先
スピードや負荷、距離を変える前に、基盤となる「定期的に走ること」を固める。
「特に初心者ランナーにとって、トレーニングで最も重要なのは継続です」と、ミルウォーキーのRRCA認定ランニングコーチ、ポール・ワルロスキーは言う。「週に3〜4回、30分だけでも走る。途中で歩いてもいい。体に、この変化に適応しないといけないと伝えることが大事で、体は応えてくれます」。
決まった曜日の同じ時間に走ると、神経系が負荷を予測できるようになり、トレーニングが楽に感じられることがある。継続していくと、距離を少しずつ増やしても関節や結合組織に過度な負担をかけずに済むようになる。
メモ:一貫した有酸素運動と高負荷トレーニングは、アマチュアランナーのVO₂ maxの改善とランニングエコノミーの向上と強く関連している。
2. 体を痛めずにスピードを上げるためにストライドを取り入れる
本格的なスプリントトレーニングに入る前に、ストライドで神経筋の効率を高めるべきだと、ノックスビル在住のVDOT認定ランニングコーチで「The Mother Runners」創設者のホイットニー・ハインズは言う。
「ストライドは神経筋のフィットネスを高めることで効果が出ます」と彼女は述べる。「脳が筋肉に動けと指令を出すと、筋肉はできるだけエネルギー効率の良い動き方を学びます」。
ストライドは、20〜30秒の徐々に加速する動きの後に、ゆっくり減速するものだ。ストライドは、疲労を過度に溜めることなく、テンポ、歩幅、ランニングフォームを改善させるのに役立つ。
「徐々に加速するので、フォームに集中でき、疲れにくい」とハインズは言う。「疲れるとフォームが崩れやすくなり、ケガにつながることがあるから、これは重要なことです」。
3. ヒルリピートで筋力と持久力を鍛える
坂道(ヒル)トレーニングは、パワー、走りの効率、疲労に対する耐性を高めると、ニューヨーク在住のRRCA認定コーチ、ローレンス・シャムは言う。これは、長距離でもペースを維持する力につながる。
「坂道トレーニングは決して楽ではないですが、繰り返し行うことで、体はストライドを広げ、よりダイナミックに動くことを学びます」と彼は言う。
以下は、RPE(主観的運動強度:1〜10の尺度)に基づいた簡単な坂道を使ったワークアウトの例。ペースや心拍に関係なく、どれだけきついかを表す指標だ。
- 坂を上る:中程度の負荷(RPE7/10)
- 坂を下る:ジョギングまたは歩き(RPE4/10)
- これを6〜8回繰り返す
「坂道の多い地形を走るだけで坂道を走れるようになるという誤解があります」とシャムは言う。「それも効果はありますが、坂道トレーニングはより集中して行うため、より効果的」。
坂道トレーニングは、推進力と安定性を支える臀部、ハムストリング、ふくらはぎ、アキレス腱も強化する。
4. スピードプレー(ファルトレクトレーニング)を取り入れる
「ファルトレク」はスウェーデン語で「スピードプレー」を意味し、普段のランに自由度の高いスピード練習を組み込むトレーニングです。
「これは楽しくてちょっと変わった練習です」とシャムは言う。「基本的にはランの中にインターバルワークアウトを入れて、自由にアレンジする感じです」。
例としては、目印まで全力で走る、短いスピードの区間と一定のペースの区間を交互に繰り返す、などがある。このトレーニングは、乳酸閾値の向上、ペース感覚の改善、そしてメンタルの強化に役立つ。
5. ランニングパフォーマンスを支える筋力トレーニング
筋力トレーニングは、筋力発揮、安定性、ケガへの耐性を高める。おすすめの開始プラン:
頻度:週2回
重点部位:
- 股関節周りの安定筋
- 臀筋
- ハムストリング
- ふくらはぎ
効果的なエクササイズ:
- スクワットまたはゴブレットスクワット
- ランジまたはスプリットスクワット
- デッドリフトまたはヒップヒンジ
- カーフ レイズ
- シングルレッグ バランスワーク
筋力トレーニングは、Nike Training Clubアプリのガイド付きプログラムと組み合わせると効果的。
6. クロストレーニングを省かない
「クロストレーニングは、ランニングの上達に最も効くコツです」とシャムは言う。ランニングで使う筋肉に似た筋肉を鍛えられる一方で、同じ箇所に繰り返し負荷をかけ続けることがないからだ。
サイクリング、水泳、ヨガ、筋力トレーニングは、有酸素能力を高めつつ使い過ぎによる負担を減らす。
ケガ予防と休養のタイミング
休むことで、身体が適応する。次の症状が出たら要注意。
- ずっと続く痛みが時間とともに悪化する
- トレーニングしているのにパフォーマンスが落ちる
- 安静時心拍が上がる、睡眠の質が悪い
- 関節や腱の痛みで走り方が変わってしまう
休養日や負荷の低いセッションは、心拍数ゾーンを整え、腱や靭帯などの結合組織が適応する時間を与える。
ランニング上達のための週間サンプル
初心者向け例
- 月:気楽なラン(30分)
- 水:気楽なラン(30分)+ ストライド4本
- 金:気楽なラン(30分)
- 日:任意のクロストレーニング(30〜60分)
中級者向け例
- 月:気楽なラン(45分)
- 火:ヒルリピート(合計30~40分)
- 木:テンポまたはファルトレク(40~50分)
- 土曜日:ロングラン*(60〜90分)
- 日:筋力トレーニングまたはリカバリー(30〜60分)
*注:ロングランとは、レースの目標や現在のトレーニング段階に対して、その週で最も長く走るランを指す。
よくある質問
どれくらいの頻度で走れば上達するか?
多くのランナーは、経験値にもよるが、週3〜5回のランで走力が向上する。週間走行距離を増やす際は、合計距離を徐々に伸ばすことが重要で、一般的には週あたり10%以内の増加に抑えるのが目安とされる。
ランニングの上達にはどれくらい時間がかかるか?
継続的にトレーニングを行っていれば、一般的に4〜8週間ほどで走力の向上を実感できるようになる。
毎日走るべきか、それとも休養日を取るべきか?
休養日は不可欠。適応(成長)はリカバリー中に起こり、筋肉や心肺機能はその過程で再構築される。多くのランナーは、週に1〜2日の休養日または低負荷の日を設けたほうが、疲労やケガのリスクを抑えつつ、安定して上達しやすい。
ケガのリスクを抑えながら速く走るにはどうすればいいか?
スピードは段階的に高め、フォームを重視し、筋力トレーニングで走りを支える。
初心者におすすめのランニングプランは?
まずは負荷よりも継続を最優先にした週3回の短距離ランが基本。
ランニングパフォーマンス向上のまとめ
ランニングの上達は、毎日無理に追い込むことではない。スマートなトレーニング、筋力強化、回復を積み重ねることで、身体は適応し、パフォーマンスを発揮できるようになる。
エキスパートによるガイダンスについては、Nike Run Clubアプリのトトレーニングプランをチェックしよう。